2020.8.26 項羽と劉邦 BY司馬遼太郎
久しぶりに司馬遼太郎を読んでいます
『項羽と劉邦』
この物語はめちゃめちゃ面白いです
始皇帝が初めて中華統一を果たしたが、
(漫画のキングダムはここ話です)
2代目胡亥になると国は乱れに乱れた。
その間隙を縫って勢力を拡大させたのが項羽
項羽の武力はずば抜けており、
まさに百戦錬磨の行く所敵なしの達人であった
その点劉邦は遊侠の人で
今でいう小さなやくざの親分に過ぎない
その劉邦が張良という軍師、韓信という大将軍を従え
項羽を破り再び中華統一を果たし、
歴史上もすごい『漢』の国をつくってしまうのである
≪張良と初めて出会った場面≫
劉邦はたえず風通しのいい顔つきで張良を見つづけ、
長大な体を張良に傾け、
この年少の男が言うところを、
しみ入るように聴きつづけた。
劉邦の場合は、小さな我を、
生まれる以前にどこかへ忘れてきたようなところがあった。
彼は虚心にこの場の張良を見、かつ聴いた。
聴くにつれて(この男はほんものだ)
ということがわかってきた。
虚心は人間を聡明にするものであろう。
じつのところ、劉邦の取り柄といえば、
それしかないと言っていい。
張良は語りながら、途方もない大きな器の中に
水を注ぎ入れてゆくような快感をもった。
司馬遼太郎の解説がめっちゃ面白い一節ですね。
おすすめです!